ねこ背は日本の誇るべき文化
そもそも日本人は、姿勢はあまりよくありません。多くの人が横から見た姿勢は、膝がやや屈曲、骨盤は後傾、ヒップはダウンしており、頭は肩より前に出ています。つまり「ねこ背」です。
いっぽう、欧米では「反り腰」の人が多くみられます。反り腰とは、骨盤は前傾、ヒップアップしており、頭が肩より後ろに出ている状態のことです。いっけん、姿勢が良さそうに見えますが、「ねこ背」と同じぐらい身体に負担がかかります。なぜ、このような違いが生まれるのか。理由は2つあります。
1、生活習慣の違い
日本人は昔から畳の上での生活が中心でした。畳の上に座る場合、よっぽど意識しないと背中が丸くなります。
着物を着ていた時代は、腰に帯を締めますので自然と腰が立ちます。腰がきちんと決まると胸も張ります。いわば帯が腰の矯正ベルトをつけているような感覚です。
現在は日本ではイスでの生活が中心です。さらに、着物ではなく洋服を着るようになったため、腰に支えがありません。イスの場合は気をつけないと、つい背もたれにもたれかかってしまいます。ですから、猫背のままイスを使っている人が多いのです。また、畳の上で生活している人でも、横座りだったり、体育座りだったり、あぐら座りをしていては腰が丸まってしまいます。
2、文化的価値観の違い
日本には「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という諺があります。腰が低く感謝を表すときは、ねこ背の姿勢です。偉そうにふんぞり返っている人は、みっともないという価値観が日本では根強いのです。
いっぽう、欧米では、自分に自信を持ち、意見をはっきり主張することが求められます。それがいきすぎて「反り腰」になりがちなのだと思います。また、挨拶するときも日本人は「おじぎ」をします。いっぽう、欧米人は「握手」「ハグ」をします。この文化的な違いも姿勢に大きく影響していると思います。
ねこ背の人は、思いやる気持ちがある人
冠婚葬祭や映画館、セミナー会場などでも見かける光景ですが、中座して人の前を歩くとき、司会者や講師、観客の視界を遮らないように、頭を低くして忍者のように歩きます。けっして、胸を張り堂々と人の前を歩きません。自分がラクに歩くことよりも、他の人を思いやる気持ちがあるのです。
昔、テレビで拝見しましたが、昭和天皇にもねこ背の傾向が感じられました。それは昭和天皇の思慮深く謙虚な慮りの精神からきていると思います。普通の人が天皇にお会いすると、恐れ多くてガチガチに緊張してしますことでしょう。それを配慮し、陛下は少しでも威圧感を与えないように、萎縮しないようにと、極力腰を曲げ低い視線で話しかけておられたそうです。
ですから、ねこ背の人は基本的に心優しい「いい人」だと言えるのです。
ボクはそういう意味で、ねこ背の方が誇らしくすら感じています。ねこ背が全て悪いことだけではないのです。
謙虚、感謝、譲り合い、気配り、奥ゆかしさ…。
これらはすべて、日本人の美徳です。
メジャーリーガー(プロ野球)の大谷翔平選手は、ホームランを打った後にベンチの前でチームメイトとおじぎをし合います。これもまた日本人の謙虚な文化です。けっして、「どうだ!ホームランを打ったぜ!」みたいな態度はとりません。こうした文化も、おじぎのないアメリカで好意的に受け入れられてきているようです。
もしあなたがねこ背で悩んでいるとしたら、そういう美徳というか恥の文化があなたの心と身体に宿っている証でともいえのるです。
ただし!今は、国際社会です
現在はサムライの社会ではありません。国際社会が進んだ今、状況や相手によっては、ねこ背はむしろ自信がなさそうに見えて、信頼に値しないという評価をうける場合もあります。
また、ねこ背による健康への影響や美容への影響もあることを考えると、時と場所を選んで姿勢を使い分けるというバランスが大事です。姿勢を上手に使い分けることで、人生のバランスにも良い影響が出てくるのです。
当院はねこ背矯正が出来ます。
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