朝の目覚めでいきなり起き上がるクセがぎっくり腰を招く
朝一番の起き上がり方はとても大切です。
私は整骨院に来院されるお客さんに、いつも「横向きになってから起き上がってくださいね」と言っています。それを忘れてガバッと起きてしまうと、腰や首を痛めやすいのです。
朝起きるとき、いきなり上体をガバッと起こして、「腰が痛い!」私のところに見えるお客様の中には、
寝床から起きたとたんに、ぎっくり腰になったという話をよく聞きます。
ガバッと起床する動作が、首と腰に負担をかけているのです。
毎朝、そんなことをしていたら、今は痛みがなくても、いつか痛めることになってしまいます。
どのような状態に寝ていても、起きるときは、まず、横向きかうつ伏せになりましょう。そして、うずくまるような態勢をとって、腕をついて起き上がります。
こうすると首、腰、そして背骨に負荷がかかりにくく、ぎっくり腰を予防することができます。
赤ちゃんが目覚めて体を起こすときには、うつ伏せから起き上がり、腕をついてハイハイしますね。その動作と同じです。
重篤の腰痛を抱えた方は、あお向けの状態からまっすぐ起きるなんて痛くてできませんよね。それだけ背骨に負荷がかかっているということです。
横向きから、うずくまって起き上がるだけで、痛みを緩和する動作が自然にできるのです。
横になる方向はどちらでもかまいません。どちら向きであれ、一度横になってから手を使って起きることが大事です。
夜、寝るときは「うつ伏せ」の姿勢から
寝るときは、眠くて、眠くて、ベッドにパタンと倒れ込む。その気持ちはわかります。
でも、これではダメです。「ガバッと起床」と同様に腰や首を痛めてしまいます。
寝るときは、うつ伏せから始めてください。布団でもベッドの上でも、まず寝る前にうつ伏せになります。
この状態で枕の位置まで移動して、あお向けになりたければ、そこでゴロンと上を向く、横向きで寝る人は横を向くのです。
最初にうつ伏せのポジションを取ってから、あお向けに、横向きになるということです。これを実行してみると、ラクに寝床につけると実感できるはずです。
そして、腰に負担をかけません。
ささいなことですが、頸椎や腰椎、背骨に負担をかけない体の使い方を習慣化することが、ぎっくり腰や首痛の予防につながります。
最初だけでも意識して行ってください。意識して行えば体は学習するので、次第に無意識でも行えるようになります。
今は痛みがないという人も、予防のために、ぜひ意識して行ってみてくださいね。体勢をうつ伏せや横向きに変えてから寝たり起きたりするだけで、ひどい腰痛を引き起こすこともなくなることでしょう。